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キアゲハ通信No.026-「ホテルのような病院?」

2014.04.28 更新

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「ホテルのような病院?」

院長 西田 善彦

 伊月病院の増・改築がいよいよ本格化してまいりました.竣工は来年の3月末日とまだまだ先であり,その間皆様方には駐車場難を始め,騒音,振動,埃などで随分ご迷惑をおかけしているかと存じます.この場を借りて陳謝させていただきます.

 さて今度の伊月病院はどの様に生まれ変わるかと申しますと実は外観はさほど変わらない,いや変わりようが余り無いのです.中身である病室はより広く個室も多く取られていますが,よくホテルのようで病院らしくない病院とか言われてほめられている病院もありますが,今度の伊月病院はそうではありません.私は病院とホテルは別だと考えます.そもそもホテルにもシティーホテルにリゾートホテルと病院にも急性期病院と療養型病院という風にそれぞれいろいろあります.しかし原則としてホテルはそこから仕事やレジャーに行く拠点であり,終日留まるところではないのに対して,病院は24時間そこで生活する場であると思います.ホテルは概して薄暗い上,部屋の外には誰がいるか分からなく,とてもパジャマにスリッパなどで歩いている人はおりません.これではくつろいで療養出来ないと思います.病院はホテルというより実家の離れあるいは別荘を目指すべきだと思います.ある程度自分の自由になる部分と自分で責任を持つ部分があり,たとえ短期間の入院でも自分に合わせた自分なりの快適な療養生活が送れるべきだと思います.さらにまた個人の秘密を守るというセキュリティーと個人の安全を守るセイフティーという面からみますとホテルはこの2つが一致している面が多いのですが,病院では患者さんの取り違えなどの事故でも分かるようにこの2つは相反することが多いようです.

 今回は理屈っぽくて面白くないことを書いてしまいましたが,いくら建物が良くなっても中身が・・・といわれないよう職員一同リフレッシュして頑張りますので皆様方には今しばらくご辛抱下さいますよう宜しくお願い申し上げます.

(院内広報誌「なんきんまめ No.53(2004.7.1)」に掲載)
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