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キアゲハ通信No.035-「ダイエー徳島店」

2014.06.23 更新

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「ダイエー徳島店」

院長 西田 善彦

  昭和46年6月に徳島市籠屋町にオープンし,商店街の顔として34年間も親しまれてきたダイエー徳島店が平成17年11月27日をもって閉店いたしました.私の生まれ育った実家は,このお店から100mも離れていなかったので誠に寂しい限りです.

 進出当時のダイエーは,東新町や籠屋町といった商店街にとって驚異でした.価格破壊を合い言葉に安いものをたくさん売るという流通革命の旗手として全国展開しており,価格ではとても太刀打ちできないだろうと思われたからです.その結果,商店街は専門店化の道を選び,品質で生き残りをかけました.

 一方,ダイエーはその後も事業をどんどん展開し続け,スーパーに始まり,ディスカウントストア,コンビニ,ファミリーレストラン,そしてさらにはホテルにプロ野球球団まで持つに至ったのです.このまま益々大きくなるのかと思っていたら,バブルの崩壊と共に経営が破綻して色々な部門を切り売りし,挙げ句の果てに起業時の本業であったスーパーまでも閉店の憂き目にあってしまいました.本業がうまくいかなくなったのは,ユニクロに代表されるような単なる薄利多売ではなく安くとも個性的なものを少量ずつ売るスタイルに消費者の嗜好が変化していったことも関係があるように思います.

 ダイエーの閉店に当たり,進出にあれだけ反対していた商店街からも何とか灯を消さないでと本社に対して要請がありました.病院も含めて企業には,顧客および従業員に対して事業を継続してゆく社会的責任があります.その責任を果たすためには,社会情勢や顧客の要望の変化に絶えず対応してゆけるようすることと身の丈にあった事業を展開してゆくことが大切であると考えます.当院も伊月先生が昭和45年12月に東船場で医院を開院されて35年が経ちました.これからも病院が永続できますよう,職員一同で絶えず進化してゆく所存でございますので宜しくお願い申し上げます.

(院内広報誌「なんきんまめ No.62(2006.1.10)」に掲載)
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