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キアゲハ通信No.095-「謹賀新年」

2016.03.10 更新

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「謹賀新年」

院長 西田 善彦

 

 皆様,明けましておめでとうございます.私は昨年3度目の二十歳を無事迎えましたが,今年は今年でこの8月に医師としてのキャリアーの半分を伊月病院で積むという記念すべき年となります.そんな中,今年の年賀状の中でもう10年以上も来院されていない県外の患者さんから近況を報告していただき,感動しましたのでご披露いたします.

 その方は,本州在住の現在50代半ばの男性で,今から約14年前に当院に約5ヶ月間入院されたことがあります.その当時は,私が伊月病院に勤務するようになってまだ数年であり,自分自身の患者さんはまだ少なく,難病治療で有名な徳島大学の梶先生からの紹介で,北は北海道から南は九州沖縄まで,全国中の患者さんが伊月病院に入院されておりました.その中の1人である今回の患者さんは日本を代表する超一流企業に技術者として勤務されておられました.通常,第一線で仕事をされている場合,長期入院によるブランクは失職を意味するのではと随分心配いたしましたが,その方は,「自分の会社では,病気が治らない限りクビにはされない」と言われて焦ることなく療養されました.そして一時期は寝たきり状態に近かったのが,歩いて退院することができ,その後さらにだいぶ時間がかかりましたが,今では第一線に立たれて海外を相手に英語でバリバリと仕事をされているとの報告をいただきました.本当にうれしかったです.

 さてこの年賀状を拝見して感じたことが2つあります.1つは医師として治療を決して諦めてはいけないと改めて思いました.そしてもう1つは,企業として職員を大切にすることの大切さです.当院は患者さんを治すのが役目の企業ですから,職員から病人を出すことやそれを見放すことは決してあってはならないことですが,それに加えて職員を大切にすることは,ロイヤリティーの心を芽生えさせ,職員一同が団結して一つの目的に向かって進んでいく原動力になると思いました.

(院内広報誌「なんきんまめ No.122(2016.1.15)」に掲載)
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