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キアゲハ通信No.107-ドラマ「陸王」

2018.01.17 更新

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ドラマ「陸王」

院長 西田 善彦

 最近,テレビドラマでは医療や刑事物のドラマが毎クール放送されています.医療はたいがい救急や外科の手術がテーマとなっており,私の専門分野の神経難病は残念ながらなかなか取り上げてくれません.また刑事物では毎回当たり前のように殺人事件が起こっており,あまり気持ちの良いものではありません.ということで連続ドラマはあまり見ないのですが,先日終わった「陸王」というドラマには,久しぶりにはまってしまいました.

「陸王」は「こはぜ屋」という潰れかかった老舗の足袋屋が企業の存続を狙って開発した裸足感覚で走れることが売りの陸上競技用シューズの名前です.フィクションですのでそのような企業は存在しませんが,モデルとなった企業や選手の実在モデル探しで様々な憶測がされるなど臨場感たっぷりでした.

このドラマにはスポーツ物と企業物という2つの物語が有り,スポーツ選手の不屈の精神力にも感動しましたが,もう1つの企業の再生というテーマでは本当に考えさせられました.すなわち企業は様々な職種の社員たちから構成されており,こはぜ屋では,社長,経理担当,縫製担当,機械担当の技術者,営業担当などの職種が存在していました.これを仮に病院に置き換えてみますと,縫製担当が看護師・ヘルパー,技術者が薬剤師・放射線および臨床検査技師,そして選手に相当する患者と直接やりとりをする営業のシューフィッターは医師に相当するかと思います.こはぜ屋では足を怪我した茂木選手のために足に優しいシューズを提供して復活してもらいたいという一念で陸王を製作していました.途中で資金面での行き詰まりやライバル企業の妨害など様々な試練がありましたが,その都度,職員一同の結束力が高まって一丸となってこれを乗り切るとともに茂木選手も復活することが出来ました.

私は,このドラマを通じて患者さんのためにという姿勢でチーム医療をすることの大切さを痛感させてもらいました.

 

(院内広報誌「なんきんまめ No.134(2018.1.15)」に掲載)
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